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ワシントンDC駐在記その3

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   こんにちは、 DC 駐在中の渡辺です。駐在も残り1か月足らずとなりまして、毎日充実していて忙しく楽しく過ごしています。  ご存じの方は少ないかもしれませんが、9月の第1月曜日はアメリカの祝日 Labor Day です。駐在先の弁護士に「連休中の予定は?」と聞かれて、「特に考えていないけど」と答えると、「 You should go shopping! 」と言われました。この時初めて Labor Day セールがあることを知りました。薦められたのは、 Tanger National Harbor というアウトレットでした。前回のブログを読んでいただいた方なら分かると思いますが、 National Harbor は自宅からちょっと遠くて、車がないと不便なところです。それにそんなに買いたいものもないし、聞き流していましたが、たまたま日曜日の午前中にダレス空港方面に用事があって、帰りの電車でふとこの会話を思い出して、そういえば、 Tysons 駅の近くにショッピングモールがあったなと思い立ち、 Labor Day セールを体験すべく Tysons 駅で 途中下車しました。  実は Tysons 駅の近くに SOEI USA のオフィスがあるのです。平日だったら立ち寄ることもできたなと思いつつ、モール( Tysons Corner Center )へ向かいました。このモールは、以前フードコートを利用したことがありますが、買い物はしたことがありませんでした。 三連休の中日ということもあり、かなり賑やかでした。家族連れやペット連れが多かったです。 まず、勝手が知られているフードコートで腹ごしらえして、いざショッピングへ GO !  手始めに、慣れ親しんだ Macy’s をチェックしなくては。個人的には Macy’s の婦人服売り場が大好きです。アメリカのブランドがメインですが、カジュアルからフォーマルまでメジャーなブランドは取り揃えていて、ブランドごとに陳列されていて見やすいし、気軽に試着できて気兼ねなくショッピングできます。 Labor Day セールということで、 元々値引きされているうえ、 さらに2割引きになり、かなりお得でした。みるだけのつもりだったのに、思わず買い物意欲を掻き立てられてしまいました。 ほかの店も見て回り、どこもセールをやっていましたが、結局

ワシントンDC駐在記その2

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 こんにちは、 DC 駐在中の渡辺欣乃です。この前の日曜日、駐在先の米国事務所でお世話になっている L 弁護士たちのお誘いで、 MGM National Harbor のシアターで開催されたコンサートに行ってきました。美味しいお食事とコンサートを堪能し、また、 L 弁護士のお誕生日の前祝いもできて、忘れられない夜となりました。  今回ご紹介したいのは、 MGM へ行くまでの道のりです。私が住んでいるのは Arlington の Ballston という町ですが、そこから MGM までは車で約 30 ~ 40 分かかります。電車やバスを乗り継いで行くこともできますが、約 1 時間半かかります。車の便利さに魅力を感じつつも、 L 弁護士のピックアップのオファーを断り、自力で観光しながら行くことにしました。  地図を見ながらネットで調べた結果、電車でアレキサンドリアへ行き、そこからウォータータクシーでポトマック川を渡って対岸のナショナルハーバーへ行き、そこから徒歩で MGM に向かうルートを選びました。直前にウォータータクシーのチケットが購入できるか不安だったので、出発前にネットで午後 4:20 の便を予約しました。せっかくなので、アレキサンドリアへ行く前に、以前から訪れたかったアーリントン国立墓地( Arlington National Cemetery )にも立ち寄ることにしました。   自宅を 11 時半ごろに出発し、 Metro のオレンジラインからブルーラインに乗り継ぎ、 Arlington Cemetery 駅で降りました。地上に上がると、遠くにそれらしきものが見えました。その時は分からなかったのですが、手前は女性軍人記念館で、奥の丘にあるのはアーリントンハウスです。  アーリントン国立墓地は数々の戦争で戦死した兵士や国民的英雄など40万人以上が埋葬されている、全米もっとも有名な墓地だそうです。入り口は正面に見えているものではなく、左側の植え込み中にあります。セキュリティーチェックを経てビジターセンターに入ると、予想以上の人で賑わっており、観光地であることを改めて実感しました。インフォーメーションやツアーデスクが込み合っていたので、これらをスキップして早速園内へ!園内がとても広いですが、全部を見て回るつもりはなく、ジョン・ F ・ケネディの墓とアーリン

ワシントンDC駐在記その1

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 皆様初めまして、弁理士の渡辺です。 7 月から 9 月まで DC に駐在しています。 DC も例年にない暑さと蒸し暑さで話題になっていますが、それでも東京の真夏に比べたら過ごしやすいように思います。ただ、日差しが強く、来て早々にいい感じに日焼けしてしまいました。  先日、駐在先の弁護士数人とランチに Shake Shack に行ってきました。横浜にもありますが、いつも混んでいて、実は初めての Shake Shack です。食事中、バーガーショップの好みが話題になり、ネットで検索したランキングを見ながら激論が交わされていました。全員一致(もちろん私以外)のものもあれば、「なんで?」というものもありました。その中で、 Chick-Fil-A (チックフィレイ)という鶏肉専門のバーガーショップについて、「これは好みが分かれるけど、とにかく一度食べてほしい」と強く勧められました。調べたら自宅の近くのショッピングモールにあるようなので、今日の仕事帰りにテイクアウトしました。  前置きが長くなりましたが、今回はこの Chick-Fil-A の食レポをしたいと思います。 Chick-Fil-A はアメリカでは大人気のファーストフードで、有名なのはチキンバーガーですが、炭水化物を避けたいのでコブサラダにしました。それと、ナゲットも美味しそうだったので、ナゲットも頼みました。ナゲットの蓋を開けてみると、コブサラダの肉が同じで、形が違うだけという失敗にすぐ気付きました。でも、やはり美味しそうなので、ナゲットからつまみ食いをしました。とてもクリスピーで美味しかったのですが、味付けは個人的にちょっと濃かったです。サラダにソースが 2 つも要らないだろうと思いましたが、見た目に反してあっさりしたお味で、 2 個はちょうどよかったです。サラダの量は多かったので、食べきれず残りは明日の朝ごはんにしようと思います。お値段は 15 ドルです。こちらでは普通かと思いますが、日本の感覚では高いですね。最近感覚が麻痺してしまい、精神衛生的に 100 円換算で考えることにしました(笑)。  日本未上陸のようですが、アメリカに来る際にはぜひChick-Fil-Aを訪ねてみてください。

ワシントンDC駐在レポート④

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  米国駐在中の松本良太です。 先日、名残惜しみつつDCを出発し、 約6時間のフライトを経て、 無事にシアトルに到着しました。  弊所のシアトルオフィス( SHIPWAY IP)は 2022年7月に開設され、間もなく丸2年が経つことになります。  シアトルのタコマ国際空港には夜8時半を過ぎていたのですが、空はまだ青く、遠くに富士山のような大きな山・マウントレーニアが見えました。 ■米国意匠実務のプレゼン提供等 ・DC駐在中に学んだ知識のアウトプットを兼ねて、シアトルオフィスのメンバーに対して、米国意匠実務の紹介をしました。シアトルオフィスには特許(Utility Patent)を中心にSHIPマスターが揃っていますが、意匠(Design Patent)に触れる機会は特許と比べると多くないとのことで、先日当ブログでも紹介した最新判例( LKQ 事件)も踏まえて活発な議論をすることができました。 ・また、ランチタイムや終業後の会食を通して、シアトルオフィスメンバーとの親睦も深めることができました。 ■シアトルの街の様子 ・シアトルには、街を一望できるランドマークタワーであるスペースニードルをはじめ、数多くの観光スポットがあります。City PASS ® という共通チケットを利用すれば、スペースニードルを含むメインの観光地(クルーズツアー、シアトル水族館、美術館等)をディスカウント価格で巡ることができます。 (スペースニードルからの眺望) ・また、シーフードをはじめ、食文化も豊かで、街にはアメリカンフードはもちろんのこと、アジアやヨーロッパ等いろいろな国の料理店が軒を連ねています。  前任者に薦められたフィッシュ・バー「Ivar’s(アイバース) 」では、カモメたちに見守られながら、名物のフィッシュアンドチップスを楽しむことができました。 ■最後に ・約3か月間の米国(DC及びシアトル)駐在をとおして、米国弁護士をはじめとした数多くの実務家たちと交流することができ、米国特許実務の研鑽を深めるとともに、自身の視野を大きく拡げることができました。私にとって初の海外駐在ということもあり、困難に直面する場面も少なくありませんでしたが、おかげ様で充実した時間を過ごすことができました。  支えてくださった皆様に深く感謝申し上げるとともに、米国駐在での学びを今後の知財実

ワシントンDC駐在レポート③

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米国駐在中の松本良太です。 DC駐在後半の様子をお伝えいたします。 ■米国連邦巡回控訴裁判所(CAFC)による意匠判決                              米国連邦巡回控訴裁判所外観 ・米国連邦巡回控訴裁判所( Court of Appeals for the Federal Circuit (CAFC) )は、5/21(火)、 LKQ Corp. vs. GM 事件において、意匠(Design Patent)の非自明性(non-obviousness)を評価するために長年採用されてきた判断基準(Rosen-Durling test)を覆し、その判断基準が"improperly rigid"(不適切に厳格)であると判断しました。  その上で、2007年の KSR Int’l Co. v. Teleflex Inc. 最高裁判決を踏まえ、特許(Utility Patent)の非自明性に係る判断基準(Graham factors)を意匠にも適用すべきであるとしました。  LKQ事件の判決文は下記のURLにて公開されています。 https://cafc.uscourts.gov/opinions-orders/21-2348.OPINION.5-21-2024_2321050.pdf ・この判決を受けて、USPTOは翌5/22(水)付で新たなGuidance and Examination Instructionsを提供しました。新ガイダンスは下記URLにて公開されています。 https://www.uspto.gov/sites/default/files/documents/updated_obviousness_determination_designs_22may2024.pdf ・新ガイダンスのもとでは、より緩やかな判断基準に基づいて非自明性が審査されるため、この変更が米国意匠実務に与える影響は少なくないと思われます。  この判決が出た際、私は折よく米国(DC)駐在中であったため、この判決について米国弁護士と直接議論する貴重な機会に恵まれました。  米国弁護士の見解も交えて情報を整理しましたので、当該記事については近日発行される季刊創英ヴォイス(Vol.100)に掲載予定です。 ■各種研修及び事務所訪問 ・DC駐在中は、

ワシントンDC駐在レポート②

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ワシントンDC駐在中の松本良太です。 早いもので、DC到着から1カ月ほどが経ちました。 各種研修や事務所訪問等が本格的に始まっています。   ■DESIGN DAY 2024  5月9日(木)にUSPTO(米国特許商標庁)で開催されたDESIGN DAY 2024に駐在先の弁護士らとともに参加しました。DESIGN DAYは、USPTOが主催する意匠に関わる国際的なイベントで、年に一度開催され、今年で17回目となります。 the 17th annual Design Day https://www.uspto.gov/subscription-center/2024/all-things-design-patents-17th-annual-design-day  10時から17時まで、米国意匠に携わる実務家、企業人、審査官らにより、最新の知財動向について情報発信が行われました。米国内の関係者はもちろんのこと、欧州やアジア等からも多くの実務家らが参加しており、各国関係者との交流の輪を広げることができました。情報量が豊富だったため、提供資料を見返しながら徐々に理解を深めたいと思っています。  その他、米国案件で連携している法律事務所への訪問やディスカッション、各種研修等をとおして米国特許法の研鑽に努めるとともに、休日のレクリエーション(会食やスポーツ観戦等)をとおして米国弁護士や日本人トレーニーらとの親睦を深めています。

ワシントンDC駐在レポート①

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皆さんはじめまして、創英国際特許法律事務所の意匠商標部門に所属しております、弁理士の松本良太です。 創英には、米国特許法の研鑽や海外代理人との関係性構築等を目的とした米国・ワシントンDC駐在制度があります。 私は現在この制度を利用し、6月末までワシントンDC(及び創英シアトルオフィス)に滞在する予定です。 このブログを通して、これから少しずつ駐在の様子をお伝えできればと思っています。 私は現在、ワシントンDCの中心地にあるSughrue Mion, PLLC(シュグルー・マイアン)という法律事務所にトレーニーとして在席しています。 Sughrue は、米国知的財産法を専門に取り扱う法律事務所として、1957年にワシントンDCで創設された歴史と実績ある事務所です(下記写真は、Sughrueのメインエントランスです) 。 トレーニングの一環として、毎週1回のペースで開催される Sughrue内でのOne-on-one lessonの他、DC内外の法律事務所(例えば、下記写真のMorgan Lewis & Bockius LLPや、Feagre Drinker Biddle & Reath LLP等)を訪問し、セミナーや各種イベントに参加し、ネットワークの構築に努めています。 終業後や休日は、スポーツ観戦(野球、バスケットボール、アイスホッケー 等)や食事等に誘っていただき、米国弁護士やそのご家族らと公私ともに仲良くしていただいています。 コロナ禍を経て、米国でも働き方や実務が大きく変わったと聞きます。 afterコロナの新時代だからこそ、In person(直接対面)での交流実績の意義が非常に大きくなってきていると感じています。 この機会を最大限に活用し、米国はじめ海外代理人と信頼関係を築けるよう励みます。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。